Scugnizzo

Yahoo!検索

  • ウェブ全体を検索
  • このサイト内を検索

セルビア戦後

4月7日

メンバー表・試合結果・環境・観戦記

ポジション 名前 交代 交替選手
GK 楢崎正剛
DF 徳永悠平
DF 栗原勇蔵 後半0分 石川直宏
DF 中澤佑二
DF 長友佑都
MF 遠藤保仁
MF 稲本潤一
MF 阿部勇樹
MF 中村俊輔 後半25分 山瀬功治
FW 岡崎慎司
FW 興梠慎三 後半0分→後半37分 玉田圭司→矢野貴章
サブ 川島永嗣
サブ 永井謙佑
試合結果 0−3 ●
場所 大阪・長居スタジアム
時間 19:20(日本時間)
天気
不明
気温 10度前後
選手コンディション まあまあ
観客 4万人?
注目度 国内最後の試合となった
相手のレベル 完全な2軍
相手の状況 まあまあ

感想

セルビアは国が分裂した後初めてワールドカップに出場する
元々サッカーが盛んなお国柄だったので、けっして弱いわけではないが、国際マッチデーではなかった為国内のメンバーだけが参加した
お互いにその国のサッカーの底力のような、スペシャリストを除いたメンバーになった

ここにきて栗原という日本人離れした身体能力を持つ選手を起用
オランダ代表は上手いだけではなくとても大きいので試してみたくなる気持ちはよく分かる
「中澤やトゥーリオが怪我をしたらどうするのか?」監督として当然考える事で、阿部や今野では身長が足りない、今まで試したメンバーには不満がある、栗原には大きなチャンス

ところがディフェンスより攻撃のビルドアップに予想以上のマイナス面が出てしまい、全体がちぐはぐになり、「取られ方が悪い」という副作用が出た
さらにオフサイドトラップの失敗、セカンドボールへの反応の遅れ、相手が強く速く、キックがやたらと正確だったのもあったが、Jリーグでは大丈夫でも世界が許してくれない
トゥーリオと中澤に頼り切ってディフェンスの構築をしてきたツケが出たが、もう時間は戻らない
栗原はコーナーキックで持ち味を発揮していたが、今から攻守の戦術を叩きこむには少し時間が足りないように思う
途中からバイタルエリアを稲本が見るようになったが、稲本の欠点として、何かタスクをかすと、そればかりになってしまい応用が利かない所がある
監督は「今までやっていた事と、新たにこれをやって欲しい」という意味の要求をしたと思うが、そんなに器用に状況判断が出来る選手ではない
前半で根本的に何かが解決出来たようには見えなかった

後半興梠、栗原がアウトし玉田、石川が入ってきた
コンディションを考えると玉田に無理はさせたくないというコメントがあったが、このまま負けるわけにはいかない気持ちの焦りだと思う
石川もディフェンス面で難があり、攻撃についても限定的にスペシャルな面があるだけなので、こういった形では考えていなかったはず
分かりやすい石川の特徴を活かしたチャンスが多々あったが、なかなか決める事が出来ない
それは監督やコーチが練習を見て実力は知っていたと思う
サッカーの難しい所として、受け方が上手かったりすると「おっ!」と思い試してみたくなるのだが、そこから先がとても大切で、狙った所に蹴る事が出来ないとチャンスとは呼べなかったりする
石川は典型的なそのタイプに当てはまる
インザーギが今も一線でやっているのは、受け方に加えどこにどのタイミング蹴ったらゴール出来るかを知り、それを徹底的に練習し習得しているからだと思う

あげく壁の間からフリーキックを打ち込まれるという、Jリーグでも基礎にあたる部分でやられ選手の動揺が隠せない
試合終了のホイッスルが鳴った直後の岡田監督の悔しさ溢れる表情が印象的だった
怪我人が出た時は覚悟して戦わないといけないという選択肢を奪われた内容、駄目だった選手を切る決断は容易になったが、監督にとって有り余る選択の方が良いに決まっている

このサイトを岡田監督が読んでいるはずもないが、メッセージみたいなものを書いてみたい

同業の者として、大きく、日本社会は「責任は自分が取らず、自分以外の誰かが取ればいいんだ」という風潮がはびこり、いわば無責任な社会になってしまいました
自分が無責任な行動、発言をしている事に気が付いていない、周囲は気が付いていても「じゃあお前が責任を取れ」と言われたくないが為に黙っている、そんな事を繰り返すうちに、気付かない、考えないという、指導者にとってサッカー以前の人間教育が難しくなりました
誰もが奉仕の気持ちを持たないと社会全体が成り立たないという当たり前の事が分からないのです
頼りがいがある、男気がある、すっかり聞かれない言葉になってしまいました

日本の社会全体、日本サッカー全体が後退局面に入っている事を、皆が事実として受け止める事が出来ない、受け止めたくない、そんな辛い世相です
サッカーには夢や希望があると思います
一方、現実をそのままに反映してしまい、受け止めるには辛過ぎる結果を素直に表現してしまう怖さもあります

最後にやらなくてはいけないのは選手達です
監督として辛いとは思いますが、どうか選手達を家族だと信じ、息子達に「負けたら死ね」と「死ぬつもりでやれ」ではなく「負けたら死ね」とそうピッチに送り出して下さい

捨石があっても世の中変わらないのかもしれませんが、日本の歴史は捨石を積み重ねながら重みを増す、そんな事を繰り返してきました
楽しみにしています
もう残り数カ月です