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W杯 オランダ戦後

6月20日

メンバー表・試合結果・環境・観戦記

ポジション 名前 交代 交替選手
GK 川島永嗣
DF 駒野友一
DF 田中マルクス闘莉王
DF 中澤佑二
DF 長友佑都
MF 遠藤保仁
MF 長谷部誠 後半32分 玉田圭司
MF 大久保嘉人 後半32分 岡崎慎司
MF 阿部勇樹
MF 松井大輔 後半19分 中村俊輔
FW 本田圭佑
サブ 楢崎正剛
サブ 川口能活
サブ 岩政大樹
サブ 内田篤人
サブ 今野泰幸
サブ 稲本潤一
サブ 中村憲剛
サブ 矢野貴章
サブ 森本貴幸
試合結果 0−1 ●
場所 ダーバン スタジアム (南アフリカ)
時間 20:30(日本時間)
天気 晴れ
不明
気温 不明
選手コンディション 最高
観客 不明
注目度 W杯グループ最強の相手
相手のレベル DFの強化が出来れば世界TOPに立てる実力がある
相手の状況 最高

感想

自分のチームの練習があった為に、結果を知ってから見た
指導者なるもの、会社の社長と同じで、例え日本代表チームでも他人のチームとして冷静に見てしまう
それが夢中になって見ていた頃に比べると少しさみしいと感じるところ

大方の予想通り、日本代表はスタメンを変更せずに試合に望んだ
カメルーン戦で戦いながら作った守備ブロックを簡単に捨てるわけが無いと思っていたので順当な選択

立ち上がり、オランダはカメルーンと違い止める蹴るが非常にしっかりしていてパスミスがない
一方日本代表も相手ボランチを超えて前に入ったボールに対しては二人で挟み込むという、カメルーン戦で整理出来たディフェンスが試合開始から機能していたので膠着状態になった

日本の守備の欠点というか、現実的に全部を守る事は不可能ではあるが、縦に入れてきたボールを二人で挟んで取るというディフェンス方法の為、オランダのようにミスをしない相手だと、速い判断で後ろに戻されてボールが取れない
結果通常の試合では起こり得ないようなボールキープ率の差が出たが、ボールを持っているだけで得点になるわけではないので、これで良いと思う

日本代表は、前半立ち上がりから完成したディフェンスが機能した事ともう一つ、アジア相手にやっていたショートパスとフリーランニングでボールを相手陣内深い所まで運ぶ勇気、これが出ていた
カメルーン相手には畏縮している気持ちが感じられたが、初戦に勝った事と自分達はオランダ相手でも守れるという自信がそうさせたのかもしれない
これは非常に大きな事

僕も日本の守備ブロックが完全に崩される事は無いと思っていたが、やられるならこの形という後半立ち上がり、スネイデルの一発をくらった
ファンペルシーのようなタイプはスペースがないとあまり怖さは感じないが、スネイデルはチャンピオンズリーグを見ていても、普通の選手なら後ろにトラップをするボールを腰をひねってダイレクトでとんでもないシュートを打ってくる
さらに怖いのは、それがどの距離からでも正確に枠をとらえてくる
今後サッカーのフィジカル的要素が強くなっていく傾向の中で、順応してきた新しいタイプのストライカーだと思う
ポイントは、どの距離からでもどんな体勢からでも、マークにつかれる前にダイレクトで正確に蹴る、これだけだと簡単に聞こえるが、自分の間合いではないボールをダイレクトで正確に蹴れる人は、過去日本代表ではただ一人、久保しかいなかった

その後日本代表はリスクを犯して前からのディフェンスに切り替えオランダを押し込んだ
スネイデル、ファンデルファールト、ファンペルシーという攻撃の鍵を握る選手達を交替に追い込んだ
驚いた事に、彼らは勝っていたので交替する際にはゆっくり歩いて交替すべきだったのに、負けているかのように走って交替選手のところに向かっていた
僕らは見ているだけなのでこのように冷静に考えられるが、やっている当事者にはとても勝っているようには感じなかったのだと思う
逃げるようにピッチから去った

日本代表がトランス状態になり、相手がオランダという事も忘れ攻めに攻めた
当然カウンターという報いも受けたが川島が奇跡のセーブを連発
中村俊輔がまだゲーム感が戻っていないように感じたが、レッジーナにいた頃はこれより厳しいプレッシャーの中で戦っていたので、次には順応してくるはず

そして最後のチャンス、トゥーリオが頭で落とし岡崎がシュート、残念ながらこれを枠に打てる技術を持つ選手は本田か玉田で、岡崎ではなかった

必死でやる事は当たり前、その中でしっかりとした技術、自分の間合いではないボールをコントロール出来る技術、フリーでは曲芸のような技術があるが対人、又は軸がぶれた時にどのくらい出来るか、それは日本代表よりオランダ代表の方が優れている

試合終了後悔しさのあまり我を失うという大きなミスを犯していたが、岡田監督の評価はうなぎのぼりだと思う
しかし僕はそんな人間臭い岡田監督が好きだ

試合には負けてしまったが、ポジティブに捉えるなら、オランダ代表に負けて悔しいと思えるメンタリティーを持つ事が出来た、それがこの試合で得た最大の収穫で、日本サッカー協会は大切にしなくてはいけない
大切なのは、負けて悔しいと思う気持ちはこの試合でなくてもよいが、オランダ相手でももう少しで勝てたのにと思えた気持ち

選手達は感じた事をワールドカップ後に自分なりに消化し4年後に向けてまた歩き続けないといけない

色々な考え方があると思うが、オランダ代表との大きな違いは、止める蹴る、小学生の課題のように聞こえるが、シュートも蹴るという行為で、良いシュートを蹴る為には、良い所にトラップしなければいけない

その正確性が上がればチームは勝手に強くなる

ディフェンス組織は世界最高レベルだと胸を張って言える