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W杯 デンマーク戦後

6月25日

メンバー表・試合結果・環境・観戦記

ポジション 名前 交代 交替選手
GK 川島永嗣
DF 駒野友一
DF 田中マルクス闘莉王
DF 中澤佑二
DF 長友佑都
MF 遠藤保仁 後半46分 稲本潤一
MF 長谷部誠
MF 大久保嘉人 後半43分 今野泰幸
MF 阿部勇樹
MF 松井大輔 後半29分 岡崎慎司
FW 本田圭佑
サブ 楢崎正剛
サブ 川口能活
サブ 岩政大樹
サブ 内田篤人
サブ 中村俊輔
サブ 玉田圭司
サブ 中村憲剛
サブ 矢野貴章
サブ 森本貴幸
試合結果 1−3 ○
場所 ロイヤル バフォケン スタジアム (南アフリカ)
時間 27:30(日本時間)
天気 不明
不明
気温 10度前後
選手コンディション 最高
観客 不明
注目度 グループ突破の為の最後の試合
相手のレベル DFが強く日本に似ていると言えば似ている
相手の状況 最高

感想

今回の試合は寒そうな高地でのグループリーグ突破をかけた最後の試合
日本では連日30度近い梅雨特有のジメジメした季節なだけに、少しうらやましかったりする
お互いモチベーションは最高で、問題はコンディションと戦術

立ち上がりの日本は、何をやろうとしたのかボールにプレスがかかってないのに、中途半端に高いポジションをとっている
デンマークが少ないタッチで軽快に回してきた影響もあったと思うが、それより日本のディフェンスが悪く、相手のポジションチェンジ、サイドチェンジに全くついていけない

特にサイドバックがつりだされた裏のスペースをトマソンにいいように使われ、阿部がついていくのか、センターバックが外に出るのか、酷い状況だった
ところが、デンマーク代表は体が重そうで、決定的チャンスなのにもたもたして得点に結びつける事が出来ない
日本が入念に準備していた高知対策というものをやっていなかったのか?
ただ疲労が蓄積していただけなのか?
経済力の差なのか?

ディフェンスに不安があるのはデンマーク代表も似たようなものだったのか、ディフェンスラインの裏を狙う日本代表にいいようにやられている
お互いのグループリーグのここまでの戦い方を考えると、少ししまりの無い立ち上がりで、あまり決戦の雰囲気ではなかった

運は日本代表にあったようで、本田があっさりと無回転フリーキックを決めて日本代表先制
今大会殆ど直接フリーキックは入っていないが、本田が上手く合わせるだけのキックを見せた
内容的には日本が先制するのはフェアではないように思ったが、それで日本代表が非常に楽になったと思う

ここから日本代表のディフェンスが元の形に立ち返り、ゴールに鍵がかかった

続けて遠藤がフリーキックを沈め追加点
日本人ならあの位置からは遠藤が蹴る事は皆知っていたと思うが、そのあたりのスカウティングの甘さも経済力の差なのだろうか?
今大会のフリーキックの決定率を考えると、この試合のたった30分で2本入ったのは上出来過ぎる

前半の内容に関してはデンマークに1点、日本代表は0点、それが正しい評価だと感じた
それくらいこの試合の立ち上がりは、今までにないくらい酷かったと思う

引き分けでもいい日本に対し、開始30分で実質3−0に等しい状況になったデンマークが攻撃の選手を投入
失点の原因を考え、それまでのボール支配率を冷静に考えれば、パワープレーは日本代表が最も気を使っていたわけで、あまり得策ではなかったように思う

後半それが原因でディフェンスがボロボロになり日本代表に遊ばれる事になる
松井、大久保、本田でもっとシンプルにプレーしていれば5点くらい取れたように思う後半だった

パワープレーに対して岡田監督がどのように守るのか楽しみにしていたが、いわゆる「気合いで守れ」という指示に等しいクロスの出所にスライディング、競る時に体をつけてセカンドボールに気を使うという、身長差はどうしようもないと語っていたように、本当にどうしようもなかった
さすがの岡田監督もこれだけはどうしようもないのだろう

結果に影響しない他国の人には酷評される内容だったと思うが、個人的には経済力の差で勝ったのではないかと思う
稚拙過ぎるカウンター、勝っているのにパス回しで時間稼ぎが出来ない、いらないPKを与える、この調子ではパラグアイに嫌な負け方をしてしまう
スタミナの問題があったのかもしれないが、勝っている時はアジアで戦っていた時のような余裕を持ってプレーしてもらいたかった

BEST4を目指すとはそういう事なのではないか
しかし、それだけ経験の無さ、課題を抱えながらもグループリーグを突破した
日本はまだまだ基本的戦術の部分でやれる事がたくさんあり、修正の余地を残しているともいえる
もっと強くなれるという事

パラグアイには南米サッカーが持つ狡猾さがある
それまでに日本代表が学ぶ事が出来るか、このまま実直さだけを売りに負けた気がしない負け方をするのか、まずはボールを持ったら落ち着くんだと、そこまで辿り着けるか、岡田監督の手腕に期待したいし、実は僕のチームも同じ悩みを抱え、ヒントのようなものが欲しい、そういった期待もある

いずれにしても、ヨーロッパの一線で活躍する選手がたった二人という日本代表個々の能力を考えると出来過ぎた結果で、日本人特有の遊びの無い真面目さを最大限に引き出した岡田監督のチャレンジは成功している
では、狡猾さや展開に合わせた試合運びは可能なのか?
かつてのジュビロ磐田や現鹿島アントラーズのようにそれが出来るチームもあるので、日本人に出来ないわけではない
名波や小笠原という選手抜きで実現可能なのか楽しみにしたい