ウルグアイ戦前日
8月19日
■ 今はサイドバックからボールが出るというのは非常に大事ですので
- はじめに
- 明日のウルグアイは、今のところ見る限り非常にいいメンバー。ほとんど欧州組で来てくれたので、予選でやっていたような本来のサッカーをしてくれれば、攻撃が前へ前へと押し上げてくる、非常にアグレッシブなサッカーをしてくる。バーレーン戦に向けて、非常にいいシミュレーションになる相手だと思っています。そういう相手に対して、われわれは今までやってきたコンセプトで対抗して、それとともにいくつかテストをしたいポジションもあるので、そのテストを兼ねて、そして最後にはホームなので結果も出したいと思っています。
- FWの決定力が課題になると思うが、大黒のコンディションはどうか
- 大黒は確かにまだ100パーセントだとは思っていません。イージーなプレーでのミスが多いのと、ボディバランスを崩すような場面もあります。決定力に関しては佐藤寿人、大黒、この2人は非常にいいシュート、パンチを持っていますし、動き出しも早い。その意味では、点を取ることを非常に期待しています。
- テストというのは具体的にどのポジションか
- それを話すとクローズにした意味がなくなるので(笑)、明日のお楽しみということで。今日もテストを兼ねて、また修正も考えています。今晩、スタッフミーティングをして、今日の練習もビデオで撮っていますのでそれをチェックして、どういうテストをするか再考したいと思っています。
- 試合とは直接関係ないが、昨日のなでしこの試合の感想は?
- 見ました。正直、女子のサッカーは今まで見る気がしなかったんですが、ここ何年か、本当に見たいと思わせるようなサッカーやっています。特に今回のチームはグループリーグの3試合目を現地で見たんですけど、非常にアグレッシブで、前へ前へと人が出てきてプレッシャーを掛けていく、非常に気持ちのいいサッカーをしていました。昨日も、十分チャンスがあると思ったんですけど、ちょっと不運なゴールがあって残念でした。米国とは前回も0−1で敗れましたけど、それよりいい内容だった。ものすごくよくやってくれたと思っています。
- 今回招集したFW5人(佐藤寿、玉田、大黒、大久保、田中達)はいずれもスピードのあるタイプで、高さのあるFWがいないが、最終予選に向けて戦い方が明確になっているからか
- 5人といっても、FWと考えていない選手もいるんですけど。攻撃は今のところ、しっかりした柱を置いてポストにしてというのは、現状では難しいのではないかと感じています。中盤とFWがどんどんローテーションして、飛び出していくようなイメージを持っています。ただ、背の高いFWを入れないということではなくて、今回は1試合だけということで人数にも制限があったので、最後にパワープレーをすることもないので。今後に関してはもちろん、いろいろな状況を設定して入れることもあります。
- 中盤は3次予選の顔ぶれから変わるが、一度に変えるとテストにならないのでは?
- これから最終予選を戦う上で、いろいろなことが起こると思います。今までの経験上、こんなことが起こるのか、ということが起こり得る。そういう時にやはり、ある程度の枠の中で誰が出ても一定のレベルのサッカーができるように、ということを目標にしていますので。今回で言えば、遠藤、俊輔が、まだ確信には至っていません。またこの後Jリーグでけがをする選手も出てくるかもしれませんし、試合会場に来て熱を出す選手もいる、いろんなことが起こり得ます。少なくとも、どのポジションもある程度の人数で、最低限の内容のサッカーができるように。そういう意味で少々メンバーが変わってもできるということもテストだと思っています。
- 昨日別メニューだった阿部の状態と、彼に期待することは
- 阿部本人は昨日もできるということだったんですが、強いボール蹴れないだろうということで。今日はできるということだったので、本人はちょっと首をかしげていましたが、彼の場合いつも首をかしげているので、どこまでどうなのかよく分からないですが、プレーに関しては全然問題なかったです。彼に期待するところは、基本的な技術、キックやパスの精度――今はサイドバックからボールが出るというのは非常に大事ですので。それとともに守備の堅さ。何より、今はちびっこが多い中で、高さで勝負できるメンバーが1人でもいれば、ということで彼がサイドバックをこなせるようになれば、われわれにとっては大きなアドバンテージになるのではないかという期待を持っています。
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