シリア戦後
11月13日
■ いつも点を取るためにシュートを打てと言っています
- はじめに
- 今日の試合は、カタール戦に向けていろいろなテストとともに、前回のウズベキスタン戦で、ちょっと憶したようなところがあったので、反省として戦う気持ちを前面に出してやること。それから、失点のほとんどをカウンターで受けていたので、DFの戻りということ、攻撃に関してはボールだけでなく、人も動くようにということでやりました。
立ち上がりから前線の選手のディフェンス、攻撃でも素晴らしい動きがあって、そういう面では、よくやってくれたと思っています。戻りに関しても、非常によく戻ったんですけど、味方のコーナーキックからのカウンターでPKを与えてしまった。そこはまだまだ反省しないといけないと思っています。 結果的に3−1(の勝利)で、相手が3バックでサイドがフリーだったことを差し引いても、選手たちはチームが勝つために良く戦ってくれた。ただ、この勝ちが次のカタール戦に向けて何も保障するものではないことを、われわれは忘れてはならないと思っています。
- 今日のシリアはとてもカタールを想定した相手に見えなかったが、それでも満足しているか。それから中村俊輔が(12日の)リーグ戦でフル出場してゴールも決めたが、そうした情報は入っているか。また、カタール戦でも中村を起用する予定なのか?
- 満足しているかどうかについては、先ほどコメントした通りです。前日の会見で「(カタール戦の)シミュレーションになるのか」と聞かれたときに、戦い方は違うと話したと思います。ただ、当たりについては個人的に強い相手、体格のいい相手に向かっていったと。1人でだめでも、2人、3人と行ってくれたことには満足しています。カタール戦に向けてやらなければならないことは、今やっていることを続けて、より精度(を上げて)、意思統一していくこと。
俊輔に関しては、情報は聞いています。俊輔も、もし試合に出られないようだと(代表で)出してもらえないということを分かっていて、無理してやっていたのかもしれないですが。どういう状態かは分からないですし、リバウンドがどうなっているかを確認しないといけないんですが、とにかく日本代表の招集に応じてくれそうだと。起用するかどうかに関しては、集合してから確認して判断したいと思います。
- 交代枠をフルに使うと言っていたが、ハーフタイムで下げた3人(玉田、田中達、寺田)については、前半を見て合格点だったということなのか?
- 合格とかそういうことではなくて、シーズン終盤で選手の疲労がかなりたまっている中で、けが人を出したくなかったと。合格点だからとか、そういうことではないです。けが上がりの玉田、達也、それから寺田もけが上がりで、まだ(リーグ戦で)3試合くらいしかやっていない。そのへんの再発を心配していました。闘莉王もひざの痛みがあって、本当はハーフタイムで代えたかったんですけど、真ん中2人をいきなり代えるのは不安があったので、もう少しやらせました。
- 阿部は足首が痛そうだったが、今日けがした選手はいるか?
- 上がってきたときに確認した中では1人もいないです。ただ、明日になって痛む選手がいるかもしれないですけど、今のところは1人もそういう選手はいないです。
- 中村憲についての評価は?
- 憲剛に関しては、これくらいはできることは前から分かっていました。今日はゲームを作ってくれました。あとは中盤に関しては組み合わせの問題で、対戦相手によって考えることですが、今の時点で攻撃的な選手というのは、これから欧州組を含めてコンディションを確認して、また相手(カタール)が韓国と対戦するので、そのへんを分析して考えたいと思います。
- 選手同士のミーティングを促したそうだが、どんなことを期待したのか?
- 選手同士のコミュニケーションをより密にしてもらいたかった。今までチームのやり方とか、こちらから与えるミーティングが多かったんですが、選手同士のミーティングでコミュニケーションを取らせたかったので、この一連のキャンプで2回ほどミーティングを考えていて、その1回目を先日(行いました)。ただ、話せといっても難しいので、題材として、スローインとゴールキック(を与えました)。ウズベキスタン戦で、スローイン36回のうち13回を敵に渡してしまいましたし、GKからのロングキックは13回あって10回、敵にいっています。その辺をどうすればいいかというテーマを与えて、話し合ってもらいました。
- 中澤の代役に関して、高木と闘莉王がまったく一緒にプレーしなかったのは問題ではなかったか?
- 誰と組むかも大事ですが、選手個人のパフォーマンスが一番だと思っています。組み合わせよりも、そちらを重視していますので問題ないと思っています。
- DFで起用した選手たちの手ごたえは?
- ディフェンスライン自体は、そこそこいけるという手ごたえはあります。ただ4枚で守り切れないところは、2人の守備的MFがもう少しカバーしていかないといけない。それはハーフタイムで言いました。それができれば、ある程度、中澤の穴は埋められるんじゃないかと思いました。
- 大久保を2列目で使ったが、遠藤や中村俊がいない中で、今日の働きをどう評価するか?
- 嘉人については、6月の約1カ月のように長く(チームと)いるときは中(のポジション)でやっていても動き出しは早いんですが、先日のウズベキスタン戦では(合宿が)1週間くらいで、どうしても動き出しの遅さや運動量の少なさがありました。少しディフェンスの意識が高すぎて、そっちに追いまくられていた感じでした。今回、(カタール戦で合流する)松井のコンディションも分からないということもあったので、左で少しでも長くやらせようと。その中で、徐々に良くなってきたという感じで、私にとってはうれしい収穫でした。
- 長友のゴールように、今日はシュートを狙う意識が高かったが、それはシリアの守備が甘かったからか、それとも監督の指示があったからか?
- 私はシュートを打つなという指示は一度もしたことがなくて、いつも点を取るためにシュートを打てと言っています。今日は特に「シュートを打て」と言ったつもりはなくて、いつも通りの指示をしました。そんな中で今日はディフェンスがよくて、(DFが)前を向いて入れ替わるようなボールの取り方ができたので、これは相手との力の関係もあったんでしょうが、それでシュートが増えたんだと思います。
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