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ベルギー戦後

5月31日

■ 酒をかっくらっているようでは、ベスト4には入れないことはみんな分かっているはず

はじめに
前半20分くらいまでは非常にいいリズムだったんですが、そのあと徐々にペースダウンしたというか、8割くらいの力でいいだろうというような……。パスを出しっ放しになったり、ボール際を詰めに行かなかったり、ロングボールに対してストッパーが競らないで中盤に任せてしまうというようなプレーが多々見られるようになりました。ハーフタイムに「何のためにこの試合をやっているんだ。ウズベキスタンに勝つためにやっているんだ。もう一度、考え直してほしい」と言いました。
 後半に関しては、アグレッシブなサッカーをやってくれたと思います。非常にいい形からの得点も生まれ、失点もなく済んだということで、試合に関しては満足しています。ただ、この2試合、得点を取って失点ゼロという結果は出ていますが、それがウズベキスタン戦では何も保証してくれるものではない。ここでまた、気持ちを新たにして、いよいよウズベキスタンとの試合。明日の夜、集合して、向こうに乗り込んで、何としても勝って帰ってきたいと思います。
この2試合、中村憲をトップ下で起用したが、その狙いと成果は?
狙いというか2トップを組める万全のメンツがいなかったこと、そしてもし大久保を前に持ってきて2トップを組ませると、左のMFが手薄になるということで、ここ2試合はこういう形で戦いました。ウズベキスタン戦に関しては、松井も合流しますし、どういう形で行くかはまだ決まっていません。憲剛に関しては、チリ戦の後にも言いましたが、僕は彼の点に絡む才能というものを非常に感じていますので、あのポジションがいいだろうと。あの形でいくときに憲剛ははまると。それ以外のときには、また別かもしれない。そこはウズベキスタンと戦う前に、選手のコンディション、連係を見て考えたいと思います。
中村憲を起用するときは4−2−1−3だと。4−2−3−1の田中達也とは役割が違うと言っていたが、そこを具体的に教えてほしい
まあ、大して変わらないんですけど(笑)。憲剛は、遠藤、長谷部、(中村)俊輔があそこで絡めばプラスになるんですが、真ん中で距離的に近いところにいると、ある程度ボールが回ると。憲剛にはそこだけではなくて、トップが下がったり、トップがサイドに流れたりしたスペースに出ていくようにと要求しています。達也を使うときは、ほとんど2トップでやっているんですが、FWとして前線での早い動き出し、裏へ狙っていく動きを求めています。これはシステムに求めているのではなくて、逆に彼らの特長にこちらが合わせているという感じだと思います。
前半20分から8割くらいという話だが、ああいうハイペースの試合だと、どうしても体力的な壁ができてしまうのではないか? その場合、どう乗り切るべきか
相手は中1日で戦っているわけです。それに対して、あれくらいで動きが落ちるようでは、とてもわれわれの目標に達することができない。それくらいで落ちるようでは、われわれのやろうとしているサッカーはできないと思っていますし、選手は十分にできると僕は思っています。
グラウンダーの長めのパスが多かったが、これは意図したことか。それとも雨上がりのピッチでボールが走ったのか
チリ戦後でも話しましたが、この前の試合はベースラインだと。そこから少しでも上げていく。何を上げていくんだ? それは、パススピードであったり、パス&ムーブの回数が10回のうち5回だったのを6回にするとか。すぐにできることは何かと。パススピード、これはみんな意識してやっていました。それプラス、今日はウェットなピッチだったので、そのパススピードが出しやすいということはあったと思います。
前の選手は皆交代させたが、大久保を最後まで残した理由は? また、前半と後半で違ったポジションをさせていたが、彼に期待していたことは?
今までもJリーグを含めた、あるいは自分のチームでの出場時間数、それから集まったときのコンディションの測定で出た数値を見て、ウズベキスタン戦に疲れを残さない程度で、メンバー交代しています。(大久保)嘉人に関しては、チリ戦もやっていないし、自分のチームでも出場機会が非常に少なく、体力的にも問題ない。それ以上に少しでも長くやってゲーム勘を取り戻してほしいということで、今日は90分間使うつもりでいたんですけど、途中でできなくなってしまいました。
 彼に関しては、日本人の中でゴール前で反転してシュートまで持っていく、ペナルティーエリアの中で相手をかわしてシュートするとか、独特の感覚を持っていると僕は思っていて、そういうものを要求しています。ポジションを変えたのは、いろいろなポジションで見てみたいと。あまり左サイドばかりに置くと、どうも彼の良さというか、ワイルドなところが消えて丁寧なパスつなぎになる面が多いので、今日は最初はトップで使ってみようということで、トップで使いました。
さきほど(ベルギー代表の)ベルコーテレン監督が、日本が2010年ワールドカップ(W杯)でベスト4を目指すことについて「言うは易し」ということを言っていたが、監督はベスト4を目指す上でどういったキーワードが大事と思っているか
簡単です。本気で目指す。信じて目指す。そうすれば、何をやらなければならないかというのが、当然のごとく、分かってくるはずです。1人1人もそうだし、チームとしても分かっているはずです。そんなに生易しいものではないということも、みんな知っています。だから本気でやるかどうか。今日でみんな一度解散しますけど、酒をかっくらっているようでは、ベスト4には入れないことはみんな分かっているはずです。本気で目指すかどうか、それだけだと思います。