ウズベキスタン戦前日
6月5日
■ 進歩しなかったおかげで次の進歩があった
- はじめに
- ウズベキスタンに来る前にキリンカップで2試合して、こちらに来て今日を含めて4回の練習をやって、コンディション不良の選手もいないし、けが人も戻ってきましたし、選手のモチベーションも上がってきています。やるべきことは全部できたんじゃないかと。あとは明日の試合で、選手たちが持てる力をすべて出し切って、勝つために、自分たちのサッカーをするために集中できれば、結果はついてくると思っています。
- ここまでチームが成長した手応えがあると思うが、一番成長したと思うことは? それから玉田圭司については試合で使うことを考えているか?
- いろんな意味で、チームのコンセプトでも攻守の切り替えを速くするのであれば10回のうち8回できたのを9回にすると。そういう1つ1つのステップが上がってきていると感じるとともに、やはり勝負に対してチームが勝つために、すきや甘さを見せない姿勢というのが非常に良くなっているのではないかと感じています。玉田に関しては少々痛みは残っているようですが、彼は『全然問題なくプレーできます』と言ってくれているので、まったく試合に関与できないという状況ではないです。十分、戦力として考えています。
- ウズベキスタンについてどれだけ調べたか
- ウズベキスタンの試合は全試合、ビデオで見ています。また、ボスニア・ヘルツェゴビナとの試合もコーチを派遣してチェックしています。ほとんどの試合に関して親善試合を含めてチェックしています。
- キリンカップでコンディションを崩した選手はいるか
- 試合ではないですが、1人(山田直輝)けがをしたので日本に残してきています。それ以外はけが人はいません。
- 27試合目で勝てばワールドカップ出場が決まる。このサッカーでアジアで戦えると感じたのはいつか? また、コンセプトがチームに浸透したのはいつか?
- 明日が試合なので振り返るのは難しいんですが、『このサッカーで』というのがどのサッカーを示しているのか。われわれは常に上を目指すので分からないんですが、絶対に勝つなんてことはあり得ないわけで。われわれは勝つためにトライし、そしてまた次にステップアップのためにトライを続けると。この繰り返しなだけで、最初からこういうサッカーをやろうというのは、イメージとしてはありますが、毎回毎回チャレンジンして、そして次にステップアップしていくという繰り返しをしています。
そのサッカーが浸透してきたというのは、いつも皆さんに言いますが、表面上の結果は勝った負けた、大勝した、4点入った、引き分けた、といろいろあります。要するにチームがどういう形で進歩しているかというのは、僕はずっと小さなステップだと考えてます。またはほとんど進歩しないこともありました。しかし、その進歩しなかったおかげで次の進歩があった。そういう繰り返しだったと思っていますので、ずっとステップバイステップ、少しずつだけど進歩してきたというふうに思っています。
- 明日の試合でもし負けたら、今後はどうなるのか
- 僕が決めることではないので。犬飼会長が明日来るので、会長さんが判断してくれると思います。
- 日本とウズベキスタンは何度か対戦したが、ウズベキスタンが勝つ可能性はどれくらいある思うか
- われわれはウズベキスタンの力を過少評価していないです。今は勝ち点4ですが、非常に力のあるチームだと思っています。そういう意味で、明日の試合も簡単な試合にはならない。タフな試合になると思います。その中で、どちらが勝利するかは神様が決めてくれることだと思います。
- 自分たちのサッカーをするための準備とウズベキスタン対策のための準備のバランスはどう考えているのか
- 基本的に昨日の練習は、ベルギー戦の前日も、チリ戦の前日もやっている。基本的なラインコントロールとプレッシャーとカバーリング。その中でチリだと、逆サイドに1人残った時のサイドバックは絞りすぎるなとか。その程度の指示、ウズベキスタンだったら、ここはこうだからこうしようとか、そのワンポイントくらいしか対策というのはやっていないです。
- 最終予選は1位と2位はオーストラリアか日本で決まりだろうが、残りの3チームはどこが3位になると思うか
- 決まっているとおっしゃったが、われわれはまだ何も手にしていません。勝負というのは恐ろしく、どんでん返しがしょっちゅうあります。われわれが2位以内を手にしたので、3位はどこかなどというおこがましい余裕は今のところありません。どこのチームにも、2位、3位になれる可能性はあると思っています。
- 明日、勝てば予選突破は2度目になるが、ジョホールバルと比べて心境はどうか
- 12年前のことは良く覚えていないというか、今とはだいぶ違うだろうけど、明日のウズベキスタン戦に向けて選手にも言っていますが、W杯の出場権というのは明日でなくてもいつ取ってもいいわけで。ただ残り3試合のうち、どこかで勝てばという気持ちでは痛い目に遭う。そういう意味で、われわれが集中すべきは、W杯の出場権を取ることではなくて、ウズベキスタンに勝つために、自分たちのやるべきこと、つまり自分たちのサッカーをやることに集中すると。だから自分自身も、W杯の出場権がどうこうではなくて、明日の試合で自分たちのサッカーをどこまで出せるのか。そうすれば勝って、勝てば出場権が得られる、そういう考え方をしています。チームもおそらく、そういう集中の仕方をしてくれていると思いますので、今、ジョホールバルのことを聞かれても、ちょっと今はそういう感覚は――。後で聞いてもらえれば分かるかもしれないけど、申し訳ないです。
- 去年の試合では引き分けたが、メディアの評価はどうであったか
- おそらくですよ、あまりよく知らないんですが、おそらくクビにしろとか批判をしていたんだと思います(笑)。でも、僕は試合内容自体はまったく悪くなかったと思っています。当然、勝負事にはああいうこともあると思っていました。ただ周りはおそらく、そうい雰囲気だったんじゃないですかね。それはたくさんいらっしゃるので、聞いてもらった方がいいと思います(笑)。
- 12年ぶりにこのスタジアムを訪れて
- きれいになっているから、よく分かりませんでした。
- 明日、雨のようだが
- 本当? 良かった。芝がかなり深いから、雨が降ってくれた方がいいですね。ここは練習場よりもはかなり深いです。刈ってくれたらうれしいけれど、そこまで要求はできないでしょう。
- 非公開での練習内容は
- いつも通り、ハーフコートでの11対11のタッチ制限したゲームをしました。毎回、試合の前日は一緒です。
- スタメンは固まっているか
- 今日やってみて、コーチの意見も聞いて、ビデオも撮っていますから、それで最終的に決めます。
- 選手の気持ちは
- どうでしょうね、いい感じじゃないですか。そんなに高ぶっているわけでもないですし、抜けているわけでもない。いい試合をしてくれると思います。
- ウズベキスタンのビデオを見ながらのミーティングは
- 今日、食事が終わってからです。
- 中村俊、中村憲、遠藤が自主的に話し合いをしているようだが
- 僕は全然知らないです。昨日は選手だけでミーティングをするように、ある題材を渡したけれど、どういう話になったかは聞いていません。いいんじゃないですか。あまり考えすぎない方がいいと思いますが(笑)。
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