６月１６日

■ 想像する以上に選手が疲れていた、燃え尽きていたという感じがありました

オーストラリアは主力を欠いているが、日本にとって相手を負かすのは簡単なことか？

われわれも主力選手を何人か欠いています。また、オーストラリアはレベルが平均的に高いチームなので、そんなに簡単な試合にはならないと思います。

ワールドカップ（Ｗ杯）ベスト４を目指していると報道されているが、それは可能だと思うか？

われわれは可能だと思うので目標として掲げています。この１年間、簡単なことではないことは重々承知していますが、可能だと思ってトライしています。

あらためて明日の意気込みを。それと本大会出場を決めたチームとの対戦ということで試合の位置づけは？

長かったＷ杯予選も明日が最後の試合となります。その対戦相手がわれわれよりも勝ち点が２ポイント上のオーストラリアで、しかもいいチームであると。最後の試合をいい形で終えて勝ち点を上回るために、勝って終わりたいと思います。

Ｗ杯のために、このオーストラリア戦はどんな意味を持つか？

われわれは出場権獲得を決めてからがＷ杯への第一歩という考え方をしています。その意味で、先ほど言いましたように、いいチームと、レベルの高いチームと試合ができるので、これはわれわれがレベルアップする上でも有効な試合だと思っています。

ＤＦ中澤が抜けることで、ＦＷケネディに対する高さ対策はどう考えるか？

中澤は非常に重要な選手ですし、当然、欠けるのは痛いことです。ただ、これからもそういうことは起こり得るし、これから世界に出て、Ｗ杯に行ったら身長の高い選手はたくさんいるわけです。ただ、われわれには彼のほかにも優れた選手がいます。相手にプレッシャーをかけてクロスを上げさせないようにしたい。今まで通りの対応をしたいと思います。

代表での活動が約３週間半あって、今週末にはＪリーグもある。選手のこの試合に対する意欲はどのように感じているか？

ウズベキスタン戦のあと、フィジカル、メンタル的に、わたしが想像する以上に選手が疲れていた、燃え尽きていたという感じがありました。ただ、ここにきて最後の試合ということで、選手のモチベーションもコンディションもリカバーしています。Ｊリーグのことは当然プロなのでいくらかは頭にあるでしょうが、明日に関しては試合が始まったら高い集中力で臨んでくれると思います。

オーストラリアは本大会を想定して、イエローカードをもらった選手は出さないそうだが、監督はその点についてどう考えているか

ピムがそう言っているのは聞いています。ただ、その点は何度も日本サッカー協会に確認してもらっていて、カード累積は本大会に持ち越さないと聞いています。オーストラリアサッカー協会がうそを言っているとは思わないですが、日本サッカー協会を信じた方がいいかなと思っています。

オーストラリアの堅守を崩すイメージは？

今まで通り、われわれの攻撃をするだけです。その中でバリエーションが出てくると思いますが、どのように点が入るかは分かりません。セットプレーやカウンターからかもしれないし、早いクロスからかもしれない。どういう得点が入るのか、わたしは予想屋ではないので分からないですね。

１位通過と２位通過に差はあると思うか？

いつも言っていますが、Ｗ杯の出場権を取る、１位になる、これはあくまで結果であって、こういう直前になったときに、われわれは試合に勝つためにベストを尽くすだけだと。結果として１位だろうが２位だろうが、それは大きな問題でなくて、どういう取り組みをするかが一番の問題だと思っています。

日本はアジアでナンバーワンのチームだが、明日の試合でもナンバーワンのチームとしてプレーするのか？

ナンバーワンの意味がよく分からないですが。

ＦＩＦＡランキングではアジアでトップだが

ＦＩＦＡランキングはあまり意味がない、というと怒られるかな（笑）。オーストラリアは実質、ほとんどの選手が欧州でプレーしていて、客観的に見てもアジアでトップレベルのチームだと思っています。われわれもそれに負けないように、負けない力を持っていると思っていますので、明日は本当にいい試合をしたいと思っています。

監督は日本が初めて出場した９８年Ｗ杯でチームを率いた。あれから１１年経つが、日本はどのように進歩してきたと思うか？

日本ではＪリーグというプロリーグができて、その後に海外でプレーする選手も何人か出てきました。急激な進歩ではないかもしれませんが、確実に進歩していると。ただ、いつも言っているんですが、進歩というのはいつも右肩上がりではなくて、時には停滞もある。ただ、ロングスパンで見た場合、確実な進歩をしていると思っています。