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アジアカップ最終予選、キリンチャレンジカップ2009メンバー発表

10月1日

■ わたしが言っているコンセプトというものも、何か初めて聞くとか、非常に難しいものとかではないです

はじめに
先月にオランダ代表、ガーナ代表と海外遠征で対戦させてもらいました。これはこのチームにとって、大きな転換ポイントだと当初から計画していました。われわれの力をここからどういう方向に強化していくかを実感していく機会ということで、予想通りいい成果を得られました。
その中で、ここまではチーム全体の強化に重点を置いてきましたが、これからはいろいろな状況に備えた層の厚さ、または状況に応じた選手の発掘、例えば残り10分でどうしても点を取りたいとき、または勝っているとき、あるいは下がってゴール前を固められているときにサイドを破る選手というように、特徴のある選手を探していかなければいけないと思っています。
今回の3試合でいろいろな状況をシミュレーションしながら、選手を強化しながらも、新しい選手を試すということも考えています。ここでの3試合を踏まえて、来月、南アフリカ遠征で選んだメンバーで強化していくという方向性を考えています。そういう意味で、1試合1試合、相手の特徴をつかめないときもあるが、われわれのいいところを出して、もちろんホームなので勝つことにこだわっていきます。
GKに新しい選手を招集したが、3試合で1人ずつ使い分けるのか?
西川はキャンプには2回ほど呼んだことがああります。山本は初めて呼ぶことになるが、これは集まってキャンプをしてみて、コンディションを考えて使うことになると思います。ただ、平等に1人1試合ずつ使うと決めているわけではないです。
代表初選出のGK山本、DF岩下、そして岡田監督としては初招集となるMF石川、FW森本、それぞれの選手への評価と期待することは?
実績のあるGKが3人けがをしているので、どうせなら将来性のある選手、可能性のある選手を試してみたいということで、今Jリーグで非常に失点が少なく、パフォーマンスも安定してきているので、山本を一度代表チームで試して、一緒に練習したりしてどういう選手か見てみたいということで選びました。
岩下に関しては前々から能力があると分かっていましたが、少し安定感がないかなという見方をしていました。だが、ここのところ非常に安定していて、ボールのフィード力も高いし、ヘディングなどボール際をつぶす力もある。またCKでのゴールも多くて、闘莉王に似たようなところがある。(闘莉王の)けがのことも考えて、一度試してみたいと思いました。
ナオ(石川)については、今回中盤の攻撃的なポジションがけが人等もあって手薄で、松井もまだ本調子でなく、試合もそれほど出ていない中で、ここのメンバーでどうしても点を取りたいときに中へ中へ行くパサーが多いので、アウトサイドで勝負できる選手、そして点に絡める選手をずっと探してきました。香川もいいが、けが持ちで無理はさせたくないということもあり、石川にぜひチャレンジしてもらいたいと思っています。
森本は本当に初めてで、正直あまり生で試合も見られていません。ビデオでしか見ていない。やはりゴールを取る、クロスに入っていく迫力というか、ゴール前での動き出し、裏への速さというのはいいものがある。ゴールを取ることを期待して選びました。
香港戦は予選なので勝たないといけない試合。いろいろと制約があるかと思うが、どう考えているか?
香港はちょっと変わりました。監督も韓国人に代わってメンバーも代わって、以前よりも「かなりやるな」という印象を受けています。そんなにイージーなゲームではないので、われわれはベストを尽くさなくてはいけないと考えている。ここは準備期間も2日間と短いので、ある程度気心が知れたメンバーの組み合わせ、今までの戦い方を知っているメンバーの組み合わせと、海外組のコンディション等も考慮した上で戦っていこうかと思っています。
スコットランド戦、トーゴ戦についてはどのようなイメージで戦うのか?
スコットランド戦は香港戦から中1日の試合なので、香港戦に90分出た選手は使うことは考えていません。親善試合で無理をさせてけが人を出すのは避けたいという気持ちがあります。それ以外の選手、または遅れて合流する鹿島、川崎の選手を混ぜて、香港戦に出ていない選手で戦っていきます。
トーゴ戦に関しては、両試合を踏まえてできるだけ現状でのベストと思われるメンバーでと思っています。ただ、試合の流れによっては、もうちょっと試してみたい選手、期待している選手を使うことはもちろんある。今のところ、自分の中ではそう予定しています。
スコットランド、トーゴをどう評価しているか?
スコットランドはワールドカップ予選敗退が決まったので、今のところメンバーがはっきりしていない。われわれとしては予選を通った状態で来てもらいたかったんですが。監督はそのままらしいが、選手は何も分かっていません。ただ、戦い方は恐らくそんなに変わるものではないだろうと。シンプルにショートパスをつなぎながら外からクロスを上げてくるという戦い方は変わらないと思います。これに対しては、どこに対してもですが、われわれのやってきたことが目標に対して間違ってなかったと確信を持っているので、いつもと同じような戦い方でいきたいと思っています。
トーゴに関しては、カメルーンとの予選が終わってそのままのメンバーで来てくれると聞いています。ただ、日程的にコンディションがベストで来れるかと言われると、そうでもない可能性がある。でも、身体能力が高いチームなので、ガーナ戦での問題点、ロングボールへの対処をシミュレーションできればと思っています。
以前の会見で「9月と11月は欧州組を呼べるが、10月は日程的に厳しいので国内組を試したい」と言っていたように思うが、今回欧州組を呼んだのは何か心境の変化があったのか?
たぶん、それはあなたの聞き違いだと思います(笑)。周りの記者の方に聞いていただければ分かると思いますが、9、10、11(月)、年内しか海外組は呼べないと。だからこの3カ月は海外組を呼んでテストしたいということは、はっきり言っていました。ただ年が明けて、イエメンとのアジアカップ予選はインターナショナルマッチデーですけど3日しかないので、ここは海外組はきついと。そうなると本大会直前の5月まで海外組は呼べなくなる、というふうに話していたと思います。だから何も(心境は)変わっていません。
久々に復帰した徳永と佐藤についての評価は?
徳永に関しては、ファーストランクのチームとやったときに、最後のところでのフィジカルの強さというものをどうしても求められると。そういう中で、ディフェンスのポジションであればどこでもできる。オールラウンドであって、フィジカルが強い徳永という選手に、もう一度チャレンジしてもらいと思って呼びました。
それから(佐藤)寿人に関しては、最後の10分でどうしても点が取りたいというとき、まあJリーグをずっと見てきて、僕はほとんどビデオで全試合を見るんですけど、彼のゴール前での動き出しの鋭い感覚、これはほかの選手にない、すごいものがあるなと感じています。点をたくさん取る中で、こぼれ球から取る選手もいるんですけど、彼の場合、自分で(チャンスを)作り出しての点が多いので。そういう意味で、今までは興梠なんかにチャンスを与えてきたんですけど、なかなか結果が出なかったので今回は――興梠はまだ若いですし、これから必ず日本の中心になってくる選手ですけど、一度ここで佐藤寿人にチャレンジしてもらおうと。
監督はずっとコンセプトという言葉を使ってチーム戦術を重視してきたが、今回新しく呼んだ選手に関しては、そういったことの枠外に置いてスペシャリティーを期待しているのか?
サッカーというものは、そうやってなかなか割り切れるものではなくて、彼らには枠外に置いてこれだけのことを期待するとかではなくて、全員に同じくらい期待しているんですけど。戦術というものは非常に大事なものですが、サッカーではそれがすべてということではなくて、戦術を理解していないとサッカーができないのか。サッカーというものは、ものすごくシンプルなもので、マイボールのときには相手の方に攻めていって、相手ボールのときにはボールを奪いにいくと。単純なことで、わたしが言っているコンセプトというものも、何か初めて聞くとか、非常に難しいものとかではないです。
そういう意味で僕は、日ごろ出ていない選手をコンセプトにおいて劣っているとは思っていないんですが、ただお互いを知り合う、プレーのくせとか、そういう面においては、やはり日ごろやっている選手の方が少し進んでいる可能性はあると。その意味で、今度新しく来た選手も「われわれのチームはこんなことをやるんだ」「ほお、そうか」と思ってできることなので、それをやってもらって、1回でも2回でも息のあったプレーが出てくればいいかなと。
だから今回呼んだ新しい選手も、スペシャリティーだけを要求するのではなくて、チームの一員となってもらいたい。今までいた選手も、当然スペシャリティーを出してもらわないといけないところもある。そういう意味で、わたしは割り切って「この選手はこういうふうに」と、区別をつけているわけではないです。
平山(FC東京)については、今回、頭に入っていたのか?
今までいた選手で落としたことについては、ある程度しょうがないと思うんですけど、わたしが呼ばなかった選手のことをコメントすることは不適切だと思いますし、何百人もコメントしなくてはならなくなるので、呼んでない選手についてコメントする気はありません。ここに呼んでいる選手が今、わたしが必要としているメンバーだということです。
明日(2日)、コペンハーゲンで五輪招致が決まるが、東京に決まるようなエールをいただきたい
東京五輪については、われわれとまったく関係がないわけではなくて、東京五輪が来ることによってメーンスタジアムができれば、サッカー協会が目指しているワールドカップ招致も、より実現性が高くなることなので、サッカー界を挙げて東京五輪招致が成功することを祈っています。もちろん、わたしも祈っていますし、ただまあ鳩山首相が行くから、わたしがエールを送らなくても大丈夫だと思っています。