スコットランド戦後
10月10日
■ うちのサッカーはある程度サイドで起点ができないと苦しい
- はじめに
- 前半、われわれの基本である早いサポートでパスアンドムーブ、そしてシンプルにボールを動かしていくというのが、サポートの顔出しが遅かったり、出す方が遅かったり、選手間の距離が長すぎて、パスの距離が長くなると受けるのが怖くなるんですけど、そういうテンポがなかなか上がってこない状況でした。前半の終わりくらいから上がってきました。長いボールが多いとどうしても、切り替えても周りに味方がいないという状況で、ディフェンスもプレッシャーが掛からない。ちょっと悪循環になりかけていたのをよく持ちこたえて、後半にようやくリズムが出てきました。
- ただ、最後の突破のところで相手もしっかりしたディフェンスをしていたので、シュートを打たせてもらえなかったんですけど、駒野が練習通りの素晴らしいクロスを入れてくれました。オウンゴールでしたけど、触らなかったら後ろに森本がいて、高い確率でゴールになっていたんじゃないかと思います。そういう意味で、新しい選手、今まで試合に出るチャンスがなかった選手たちが、それぞれの特徴や持ち味をよく出してくれました。これからメンバー選考で頭を悩ませる、うれしい悩みだと思います。
- 前半、右サイドで内田があまり機能していなかったが
- 内田はちょっと代表とチームで心身ともに疲れていた。Jリーグでもあまりパフォーマンスが良くなかった。本人と話して「だいぶ吹っ切れた」ということで使ったんですけど、最初ちょっとこのチームのリズムに慣れずに、持って探してから出す感じになってしまいました。すると受ける方も、ボールが来るのが遅いので、ということがあったんですが、後半交代するころにはいいテンポになったので、これから良くなると思っています。
- 15分過ぎに本田と石川のポジションを変えたが
- うちのサッカーはある程度サイドで起点ができないと苦しい。ナオはあまりそういうのは得意ではないので、むしろ裏に抜けるのが得意なのでトップ下から裏に出て、と思ったんですけど。インナーゾーンにボールが入ってこなくなって、アウターで、外で回すことが多くなったので、本田を中に入れて起点を作りたいということで変えました。
- この試合、新戦力のテストだったが、岩政と森本と石川の印象は?
- 岩政は本当に高さでほとんど負けなかったし、カバーリングの戻りも非常に良かったと思っています。相手によっては、彼の高さ、強さを十分に生かせるんじゃないかと。非常に自分の特徴を出してくれたと思っています。森本についても、最後の本田のゴールも彼がターンシュートしなかったら決まらなかったと思うんですけど、ああいう感覚はやはり非凡なものを持っているなと。それとゴール前に向かっていく迫力というのは、われわれの期待以上のものをやってくれたと。彼についても、非常に良かったと思っています。ナオに関しても、後半はちょっと疲れていたが、前半のスピードと裏に出ていく長い走りは、ゲームの流れを変えるのに十分使えるんじゃないかなという印象を持ちました。そういう意味では、それぞれ自分のいい特徴、カラーを出してくれたことで非常に満足しています。
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