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香港戦後

2月11日

■ ゴールを取りたいと思ったら前に行くだろう。パスを回すためにやっているんではない

はじめに
今日の試合に関しては自分たちのサッカー、テンポよくパスを回すサッカーをやろう、自分たちのリズムを取り戻そうとしたんですけど、前半はミスも多く、ゴールを取りにいくという肝心なところで意識が薄かった。後半の途中から遠藤を前めに出してから少しリズムが出始めたかなと。結果的にあと2点くらいは取りたかったんですけど。選手たちは最後まで点を取るために頑張っていたと思います。この2試合、ベネズエラ戦を含めて3試合、いろんな選手を試せて、次の韓国戦ではその中でもベストだと思えるメンバーで臨みたいと思っています。
後半は稲本が入ってからサッカーの質が向上したと思うが
稲本を入れた時点でワンボランチにして遠藤を前に上げました。その意味で、わたしの言っていることと同じタイミングだと思います。
ハーフタイムでどのような指示をしたのか? 平山を入れたことでどのような戦術変更をしたのか
前半、相手がしっかりと組織を作っている外側に、ストッパー2人、ボランチ2人、両サイドバック、というふうに6枚が相手の組織の外にいて、そこから中に(ボールを)入れてもどうしても前の人数が足りないと。もっと勇気をもって中へ入っていかないといけない。もっと前で人を動かせないといけない。要するに、ゴールを取りたいと思ったら前に行くだろう。パスを回すためにやっているんではない、パスを回すのは手段であると。もっとゴールを取りたいという気持ちをもってプレーしてほしい。一番大きなことは、そういうことだと言いました。
平山に関しては、前の人数を増やしたい、攻撃的な人数を増やしたいところで、今、前線、中盤では一番平山が組み合わせで適任かなということで、平山を入れました。
ゴールを取りにいく気持ちを闘莉王が前面に出していたが、センターバックがそういうプレーをするというのは得策だと思うか?
前半のような展開のときに、メンバーを変えずに点を取りたいと考えたときに、わたしのシミュレーションにもあったんですが、今野をストッパーにして闘莉王を上げてワンボランチにする方が、得点する可能性は高かったかもしれません。しかし今回は、われわれのサッカーをやるということで、そういう手は打たなかったということがひとつ。闘莉王にそれだけ得点能力があるということは、誰もが認めるところだと思います。彼が攻撃参加することについて、わたしは「ブラジルのルシオのようなプレーをしてほしい」と。攻撃に参加するのは彼の特徴です。しかしそのリスク、帰るときには全力で帰ってきてほしい。そういうことを理解した上で、少し行き過ぎていたかもしれませんが、当然彼も、相手のレベルやバランスを考えていたと思っています。
ゴール前の迫力ということを繰り返して言っていたが、今日の前半はゴールへの意識が薄かった。そのあたりでジレンマを感じているか?
チームを作っていくのはジレンマの連続です。よく言うのが、横への揺れと縦への揺れがあると。横への揺れというのは、パスをつなごうとするとゴールへの迫力がなくなる。ゴールへの迫力を出そうとすると、前へ早くなる。ただ、この揺れというのは必ず必要なことで、その揺れというのが徐々に小さくなるのがチーム作りで、一気に小さくすると両方失う可能性があります。それと縦への揺れということでは、選手もそうですけど、チームというのはずっと右肩上がりにはできません。必ず波があって、それで全体として上がっていく。上に上がっていかない場合は、もう一段上に上がるためのステップだと。そこは指導者の我慢のしどころで、ジレンマというものはチーム作りの中で当然起こることだと思っています。