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W杯 カメルーン戦後

6月15日

■ もう少し攻撃に出ていけるようでないと、上の相手と戦えない

はじめに
やはりカメルーンというチームは、個々の技術、フィジカルの能力が高く、予想通りタフなゲームになりました。前半は少しゆとりがありましたが、やはり後半、われわれのポイントのひとつとして、プレッシャーをかけ続けられるかどうか、というのがあったんですが、押し込まれた中で、もう一回前に出て行く。守備のところでは選手は最後まで本当に集中してくれたなと思っています。もう少し攻撃に出ていけるようでないと、上の相手と戦えないと。今日のホイッスルは次のオランダ戦の始まりであると。オランダ、デンマークという強い相手と戦うために、われわれはまた一歩進まないといけない。アウエーのワールドカップで初めての勝利ということですが、まだ何もわれわれは手にしていないと思っています。いい準備をして次の試合に臨みたいと思います。
勝った直後に何を思ったか?
「疲れたな」というのが本音で、正直、次のオランダ戦のことがすぐに浮かんだので。今日は本当に頑張ってくれたなと。勝つという試合に徹してくれたので、次のオランダにどう戦うかが頭に浮かびました。
前半のスローペースは狙い通りだったのか? またオランダ戦に関して、メンバーをどうするのか
カメルーンをいろいろ分析したところ、やはりあまり前から行きすぎると、向こうもガンガンくる展開になるだろうと。ある程度、持たせてからプレッシャーをかける方が得策だろうと。後半、カメルーンの方が勝たないといけないという気持ちが強いだろうから、じれてくる。そういう展開にもっていきたいということを言いました。そういう意味で、ストッパーのところにはプレッシャーに行かないで、特に左のストッパーのところにボールを集めさせるように考えていました。次のオランダ戦に関しては、おそらくフリーでディフェンスラインからパスを出されると、かなり精度の高いボールが来るんじゃないかと考えています。そういう意味で、それに対応できる戦い方、選手でいかないといけないのではないかと思っています。
試合前のミーティングの中で、特別な言葉を用意したのか? また、前半にしきりとメモを取っていたようだが、ハーフタイムにどんな指示をしたか
試合前に特別なことを言うつもりがないことは昨日の会見で言ったと思います。それほど特別なことは言っていないのですが、昨日、オーストラリアとドイツの試合を見て、やはり受けに回った戦いだけはしたくない。好守にわたってこちらから仕掛けていくような戦いをしようというようなこと。あとは精神的なことを少し言いました。ハーフタイムには、おそらくイドリスとジェレミが出てきて、ロングボールを入れてくると。その時に、こぼれ球拾うように。それから闘莉王と中澤が2人で競っているところがあったので、それをはっきりしろと。あとは右サイドからはいい攻撃になっているんですけど、左サイドの方が遠藤に少しボールを回して、遠藤から左サイドに展開するように。もうひとつは、前半の終わりくらいからエトーが中に入って、19番の右サイドバックがガンガン上がってきていたんですが、それに対して大久保がつき切れていかなかったので、エトーには長友がそのままついていって、大久保は頑張って19番につけと。だいたい、そういう指示しました。
監督はJリーグの監督時代から選手の自主性を求めていて、今日の試合ではそれが感じられた。何がポイントだったのか
ここまでの流れの中で、選手が「自分たちでやらなきゃ」という気持ちになったことではないかと思います。ある意味、結果は出なかったですけど、いい感じで来ていたので、問題のポイントはひとつふたつあったんですが、それらも解決できてきていたので。選手たちも手ごたえを持っていたと思います。そういう中で、やはりここで結果を出したいという強い気持ちがあったんだと思っています。
空席が目立ったが、何か感じたか
ほかの試合でもテレビで見る限り、空席はあったし、日本から遠いので日本のサポーターもたくさん来れなかったとは思いますが、われわれにとって客席が空いているかいっぱいかというのは、それほど大きな問題ではなかったです。
国歌斉唱の際に選手が肩を組んでいたが、あれはどういう経緯でそうなったのか? また監督は、以前から相手の良さを消すことが武器だと思っていたが、それを親善試合ではやらずに本番でやったように思えるが、どうか?
ひとつめの質問に関しては、選手たちから「今日、国歌の時に肩を組みたいんです。いいですか」と。で、いいよと。「ベンチも一緒に組んでくれますか」。喜んでやるよと。選手から言ってきました。
ふたつ目の質問ですが、自分ではそうは思っていないので、相手の良さを消すことで勝ったとは思っていないです。まあ「ここ一番で」というときには、そういうこともやりましたが、チームを成長させたいという指導者としての気持ちは失ってはいないです。今日も成長してきた中で、やはり結果を出してやりたいと。ここは勝ちに徹しないといけないということで、ある程度、そういうこともやりましたが、それだけでは決して勝てなかったと思っています。