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W杯 オランダ戦前日

6月19日

■ サッカーとは試合が終わらないと完成しないストーリー

はじめに
明日、このワールドカップという最高の舞台で、優勝候補であるオランダという素晴らしいチームと対戦できることを非常に幸せに感じています。オランダが非常に洗練され、熟成されたチームであるということは、われわれも理解しています。簡単な試合にならないことも理解しています。それでも、われわれにも勝つチャンス、可能性はあると信じています。われわれは明日、その可能性に懸けて、チーム全体の力でチャレンジしていきたいと思っています。
明日の試合は日本にとってオランダにとって重要なだけでなく、岡田対ファン・マルワイクの試合にもなると思うがどう考えるか?
それはどういう意味で? 僕は特別、彼と親しいわけでもないし、ライバルとして戦っているわけでもないんで。個人的に自分との戦いとはまったく思っていません。われわれは、1人1人の力は小さいかもしれないけれど、1+1を3にするようなチーム、その中にわたしも入っています。わたし1人の力では何もできないかもしれませんが、スタッフ、選手たちの力を合わせれば、大きな力になると思っています。そういう意味で、ファン・ダイク? ごめんなさい、ファン……監督さんと僕は、これは本当に失礼ですが、名前もあまり気にしていなかったもので、それほど意識はしていません。
日本とオランダは9月に戦い、日本は3点取れるチャンスがあったが結果は0−3になった。あの試合の教訓は何であったと考えるか?
昨年の9月、オランダ代表が試合をしてくれたのは、われわれにとって非常に大きな転換になりました。世界の一流チームとアウエーで試合ができる機会がほとんどなかったので、われわれの何が通用して、何が通用しないのか、非常に明確になった。そういう意味で、あれからいろんなチャレンジ、変更などをしてきて今になっています。ただ、オランダ代表もあれ以来の試合を見ていますと、だいぶ熟成されてきて、よりいいチームになってきたと感じています。われわれは、あのオランダとの試合から、明日のオランダ戦ということではなくて、「世界と戦うために」という大きな教訓をもらったと。その意味では本当に感謝しています。
ファン・マルワイク監督は、日本がアグレッシブに戦うことを期待していたが、日本は明日、90分が終わった時どうなっているのが望ましいと考えるか?
戦い方は得点差や相手の出方や、いろんなことで変わってくると思うので、戦いが終わって勝っていれば、結果さえ出ていればいいかなと。ただわれわれのベースとして、コンセプトのベースが攻守にわたってアグレッシブにハードワークすると。全員守備、全員攻撃で攻守にわたってハードワークすると。これはずっと変わらないことですし、それを変えるつもりもないです。
この間の試合は高地で気温が低かった。明日の試合は低地で気温は高くなる。条件が変わることでの戦い方への影響は?
高地で戦うことに関しての順化という意味では、初戦に関してはほぼ完ぺきに成功していました。順化指数というのはマーカーがあるのですが、非常に高いもので、選手も空気の薄さを感じずにできました。今度、低地でやる場合は、われわれは低地でやってきたので、今までとまったく同様で影響はないと思っています。気温も、今日もダーバンで練習をやってみましたが、ジョージよりちょっと気温が高いですが、湿気が高いくらいで、それほど苦痛にならないのではないかと思っています。標高や気温の高い低いことで、あまり影響されることはないと思います。
東アジアの3チームが印象に残るゲームをしていることについて
大会前にイタリア代表のリッピ監督といろいろ話した時に、彼は「この大会はどこのチームにも勝つチャンスがある。ただ勝ち続けるかどうかは別だ。今の世界のサッカーの中で、代表チームというのは常時強化できるわけではないので、今のレベルから考えると、どんなことでも起こり得る」と言っておられた。
わたしもそれを信じていましたし、その意味でアジアのチームは今、非常にそれぞれ個性のある戦いをするようになってきた。南米には、ブラジルのサッカー、アルゼンチンのサッカー、チリのサッカーと、それぞれ違うスタイルがあるように、今、アジアでも韓国のサッカー、日本のサッカー、北朝鮮のサッカー、それぞの特徴というものが出てきた。技術という意味で進歩してきたとは言い切れないかもしれないけれど、そういうものが出てきたのではないかと思っています。
本田はオランダでもプレーしていたが、そういう知識は活用したのか?
それは長谷部に聞いた方がいいかもしれませんが、僕には何も教えてもらっていないです。オランダのサッカーの情報といっても、例えばわれわれは、対戦相手の選手の顔写真と名前をリラックスルームに貼っています。カメルーンの時は、みんな「ああ、こういう選手が来るのか」と見ていましたけど、オランダの場合は全員が知っている選手ということで、それほど新たな情報を必要としないくらい、有名な選手たちである、ということだと思います。
カメルーン戦は「前半0−0か0−1でもいい」と言っていたが、今回は前半を終えてのスコアについて選手に何か伝えているか?
その前に言っていると思うんですが、勝っていれば一番いいと。でも、最悪でも0−0でも0−1でもぜんぜん問題ないということで、0−0や0−1を目指しているわけではないということは理解していただきたいです。今回も前半でリードすることができれば最高の幸せだと思っています。でも、それがダメでも、前半0−0。それから、やはりオランダということを考えると、いろんな形で点を取れるにしても2点と考えると、0−1であればまったく問題ない。前半に3点取ってくれたなら、もう全然問題ないです。
昨年9月のオランダ戦では「違うストーリーがある」と語っていたが、明日オランダと戦うということで、どうか
サッカーとは試合が終わらないと完成しないストーリーなので。試合前には、われわれは常にそのストーリーを完成させることを信じてチャレンジするだけなので。わたしたちはその可能性があるということを信じていますし、今のわれわれにできることを全力でチャレジする。それ以外はできないですから、それをやるだけです。
枚数は変えないが、中盤の陣容は変えるかもしれないということについて
僕は知らなかったんですけど、今野がテレビの代表インタビューを受けていたので何でか聞いてみたら、長谷部が「新聞に出ています」と(笑)。誰がしゃべっているんだって言ったんですけど、まあ、そういうことも選択肢の1つとしてあるかもしれませんね。
長谷部選手、カメルーン戦の後のチームの変化は?
個人的な意見なんですが、非常に守備が安定していたので、あとは個人的にもそうなんですがチームとして、いかにもっと前に出るか。攻撃の部分でいかに出ていけるか、個人的にもチームとしても、もうちょっとやっていかないといけないと、カメルーン戦では思いました。
通訳によれば「0−0、0−1でもいい」ということだが、それは「90分間で」という意味か?
「ハーフタイムで、どういう状況ならいいか」という質問に対して「ファーストハーフが終わった時点で、0−0、または0−1ならまったく問題ない。リードしていれば、もっと問題ない」と言ったつもりです。