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W杯 デンマーク戦前日

6月24日

■ 絶望もしないですし、もちろん歓喜もしない。よくやったとも自分では思わない

はじめに
明日の試合はわれわれにとっても、日本代表のサッカーにとっても大きな試合だと思っています。ただ、試合が大きくても、相手がどうであれ、できることは今のわれわれのベストを尽くすこと、今持っている力のすべてを出すこと、それしかないので。ここまで、本当にやれることはすべてやってきたつもりです。あとは明日、ピッチの上で選手たちが自分の持っているすべての力を出すような試合をして、ぜひクオリファイしたいと思っています。
今日の公式練習でどういうことを確認したのか。また「勝ちにいく」ということだが、引き分けでもグループリーグ突破ということで、戦い方が変わってくるのか?
今日の練習は何かの確認というよりも、オランダ戦後の2日間(練習の強度を)落として、昨日上げたらちょっと体が重そうだったので、今日は少し追い込もうということで、短い時間でしたけど狭いところでのゲーム形式の練習をコンディショニングのためにやりました。
明日の試合に関しては、選手とのミーティングで「0−0は考えない方がいいだろう」と。ということは、われわれは点を取らないといけない。そういう意味で、われわれはいつも通り勝つためにスタートする。それだけです。
チームがこういう状況になって「ここが世界に誇れる」というところはどこか?
ここがというか、われわれはチームとして、要は今、何を言っても結果を残さないと意味がないので。われわれは今の時点で「ここが素晴らしい」とか「ここが優れている」とか言っても仕方ないと思っています。ただ、われわれはみんなが1対1でおそらく勝てないであろう相手に、100メートルなら勝てなくても400メートルリレーなら勝てる可能性があると。そういう雰囲気を醸し出せるのは長所の1つかもしれない。ただそれが、世界に誇れるかどうかというのは、早いと思っています。
この大会を通じて、世界のメディアから高い評価を受けていることについてどう考えているか。また海外のクラブで指揮を執りたいと考えているか?
高い評価を受けているという話はまったく知らないし、先ほどから言っていますけど、ちょっと1勝したくらいで一喜一憂しているような状態ではないので。W杯というのは、ここからがまた勝負でもありますし、わたしたちはちょっと勝ったり負けたりして、いちいち喜んでいられない立場なので、あまり気にはしていません。
それから海外どうのこうのと考える状態ではなくて、W杯後のことはまったく考えていないですし、今はこのW杯のために自分のすべてをささげるつもりでやっています。
デンマークは身長も高く、そのメリットを生かしたいと選手たちも語っていたが、どう考えるか?
当然、身長の高さはアドバンテージになると思います。でもわれわれは、今まで背の高い相手ともやってきました。では、背が高ければ常に勝てるか。そういうわけでもないと思います。
確かに、そういう意味でわれわれは0−0は考えない方がいいと判断しています。セットプレー、パワープレー、いろんなことが考えられると思いますが、それに対してわれわれは、やるべきことをやるだけ。クロスボールを上げさせない、きっちり競る、周りのこぼれ球を拾うということをきっちりやる、ということです。あとは、神様がそれでゴールを生むかどうか決めてくれると。われわれができることというのは、ベストを尽くすこと。急に背は伸びないので。それだけはどうしようもないと思っています。
デンマークの監督は、日本は個の力では劣るものの、ハードワークをして結集力が強いと言っているが
確かに個の力でいうと、フィジカル、またはいろんな面から、デンマークの方が少し上かもしれません。ただデンマークも、非常に組織的なチームだとわたしは見ています。われわれは、自分たちよりも個の力が強い相手に勝つために何をしなければいけないかということを、この2年半やってきた。そのことをやらなければならない。まあ監督が言っていることは、一理あるとは思います。
今大会では、ゴールは本田の1点だけだが、彼に明日期待することは?
1点しか入れていないから、当然本田だけなんですが、ほかの選手が入れる可能性も十分にあると思います。まあ本田に期待することというのは、このチームに合流したときから、得点に絡むこと、点を取ることというのを期待しています。その意味で、欧州の選手とも対等にできるフィジカルの強さを生かして、ゴール前でつぶれる、またはシュートを打つという形で、ゴールに絡むプレーをしてもらいたいと思っています。
もし日本が明日負けて、準決勝に行けなかったとしても、日本が大きな進歩をしたことに異論の余地はない。もし負けた場合、絶望的な気持ちで帰国することになるのか?
「もし負けたら」ということは、考えていないんです。勝つことしか考えていないですから。ただ、負けたら負けたで、われわれができることはベストを尽くすことで、それ以上のことはできないわけで。今、急にみんながうまくなることはあり得ないです。今、自分たちの力を出すことしかできない。それをやって、もし結果が出なかったら、われわれが劣っていたことを認めないといけない。批判を受けるなら、受けないといけない。それは仕方ないと思っています。その意味で、絶望もしないですし、もちろん歓喜もしない。よくやったとも自分では思わないと思います。