パラグアイ戦後
5月27日
■ ある意味、マスコミの皆さんにも、そういう忍耐を持ってやってほしい
- はじめに
- 前半、非常にボール支配率が高かったんですけど、なかなかディフェンスラインの裏を取れない、ちょっとじれったい展開になりました。何回かチャンスは作ってくれたんですが。そういう中で後半、松井が入って裏を取れるようになったけれども、結局崩せずに点は取れなかった。どうしても点を取りたかったんですが、取れずに残念です。ただ、いろいろなテストをする中で、ここからの(ワールドカップ予選)4連戦では、どういう選手が出ても最低限のことができるという手応えをつかみました。その上、(キリンカップの)優勝もできました。選手にはご苦労さんと言いたいです。
- 先日のコートジボワール戦とはタイプの違う試合に見えたが意図通りだったか?
- 今日のメンバーだと、こうなる危険性は十分あるだろうと。ただ、一度やってみないと分からないということでトライしました。その中で見えてきたことがあったので、自分としては良かったです。選手の交代に関しては、ヤット(遠藤)はコンディションの問題があるので45分で。(鈴木)啓太と巻もけが明けで万全ではなかったので後半の15分くらい(で交代)。これも予定通りで、その中でいろいろテストしたということです。
- 中村俊が入った最初の試合だったが
- 正直、ビデオで見る限り、セルティックではボールに触れない試合が多かったが、存在感、プレーの精度、それとともに、試合展開を読む力が非常に高い選手であるということを、あらためて思いました。
- 前半、非常にボールが回せたけれど崩せなかったが、パラグアイは日本のボール回しを驚異に感じていた。このことをどう考えるか。また、中村俊がチャンスを作り、後半は松井が活性化させたことについて、戦い方にコンセプトの違いがあったのか?
- 前半に関して、ボールをきちんと動かすことは、まったく悪くないです。止まって待っているとやられるので、大体3本パスをつないでその間に1人が裏に行くようなプレーができれば全然問題ないと、ハーフタイムに(選手に)言いました。(動きが)悪いので後半に代えたのではなく、さっきも言いましたように、ヤットは45分。後半、松井が入ったことで、彼の(前線への)運動量が出たことでポゼッションは減りましたけれど、いい面が出ました。正直言うと、その両方が出ればと欲張りに思っています。後半に松井が活性化したというか、後半も俊輔は存在感があったと思いますし、彼がディフェンスもかなりやってくれていた。その分、松井にはトップ下に入ってもらって、あまり下がりすぎないようにボールに絡んでいくようにと言ったので、松井がちょっと目立ったんだと思います。理想としては、松井だろうが、俊輔だろうが、誰であろうが、しっかり支配している中で3人いたら、1人引いて、2人出ていく、というのが理想だなと思います。
- 以前の会見では、合宿では誰が出ても変わらない部分をメーンでやって、次の練習に関しては1日か2日だとおっしゃっていた。これから1週間の間に、そのあたりのバランスはどう考えているのか?
- 以前、お答えしたときに、キリンカップに関しては1日くらい、予選に入ったら(試合に向けた練習は)多くなるでしょうと話したと思います。このキリンカップは、とにかくしっかりしたチームのベースを作るということで、ある程度の手応えは感じています。ボールを動かすスピードも速くなってきました。そういう意味で、そこはそのまま継続する。(6月2日、7日のワールドカップ3次予選の対戦相手)オマーンは今日、練習試合をやっていますので、そういう情報を元に次の戦術の部分を練習でやっていきたいと思っています。
- 高原はJリーグで調子が出ていないが、今日の試合も含めて彼の現状をどう思うか?
- 高原の現状は、今日の試合にスタメンで出ていないことにもあるように、決してわれわれが満足するものでも、本人が満足するものでもない、本来の姿ではないと思っています。ただ、ああいう形で移籍してきて、いろいろな環境が変わってしまうと、選手はなかなか(順応するのに)時間がかかることがあると思います。高原は日本人で唯一、試合出場数の半分の得点を挙げている。代表でも半分近く挙げています。彼が本来の姿を取り戻すことは、われわれにとって本当に重要なことだと思っています。その意味で、われわれは忍耐が必要だと。ある意味、マスコミの皆さんにも、そういう忍耐を持ってやってほしいと思います。
- 楢崎が2試合連続で出場したが、ワールドカップ予選でも使うのか?
- 予選のスタメンは、ここで発表する気はないので、今のところ分かりません。
|