タイ戦後
6月14日
■ 僕はバーレーンでの屈辱は一生忘れないでしょう
- はじめに
- 前半はある程度支配できて、今までのコンセプトに沿ったゲームができました。前半はパスつないでいくサッカーができるという確信はありました。しかし、もし点が入らなかった場合には、今日は勝負に徹するサッカーをしようと。退路を断つつもりで狙っていました。このチームは非常にいいサッカーをしてくれますし、うまい選手も多い。頑張ってもいる。しかしあと少し、小さなピースが足りない。それは勝負への執着心であったり、ゴールへの気迫であったり、そういうものをチャレンジさせようと思っていました。結果的に前半に点が入ったことで、そこまでの戦いはしなくて済んだんですけど、選手は暑い中、最後まで戦ってくれました。ボランチの2人(遠藤と長谷部)はものすごい運動量で、松井も足をつってまで頑張ってくれた。このチームにとってどこかで必要だったと思っています。これでまた、チームは強くなれると思います。
- 退路を断つことは、具体的にどういうことか?
- それは僕自身もそうであり、選手へのメッセージでもあって、サブの選手を見れば分かると思います。山瀬をあえて外しました。彼はスタメンで出てもおかしくない力はあったんですけど、出るとしたら後半からだと。後半、点が入っていない状況だったら、もう少し縦に早いサッカーをやるだろう。そうしたら、どうしても使いたくなる。そういう意味での退路を断つということです。
- 立ち上がりの猛烈なプレスだったが、後半に足が止まることを覚悟してのものだったのか?
- もちろん。あそこまで足が止まるとは思っていなかったんですが。後半の立ち上がり、もう少しマイボールをキープできていれば、縦に縦に相手がプレッシャーをかけにきたこともあるんですけど、恐れずに行けば。基本的に、われわれは受けて立つようなディフェンスはしないということなので。オマーンのときは暑かったので、あそこまで行かなかったんですけど、今日くらいだったら十分にできると思っています。
- 前半からの激しいプレッシングはこのチームのコンセプトか?
- 守備に関しては、取られた段階でディフェンス、それがこのチームのコンセプトです。攻撃ではシンプルにボールを動かすというのもあるんですが、ディフェンスに関してはこのチームの骨格だと思っています。
- 香川を先発で起用した理由は? 若い選手をこういう場面で使うリスクがあると思うが?
- 今のやり方の中で、一番あのポジションにはまるのが彼だと。彼は19歳ですが、世界的に19歳で出ている選手はたくさんいますし、彼の性格は物おじしない。緊張してプレーできない、というような性格ではない。そこは見極めた上で使っているつもりです。それとともに、若い選手を途中から使う方がリスクがある。もう一回、代えられないですから。途中から代える方がリスクはあるという判断がありました。
- バーレーン戦に向けての抱負は?
- 僕はバーレーンでの屈辱は一生忘れないでしょう。そういう意味で、この試合は自分の、そして日本サッカーのプライドをかけた試合になると思っています。どんなことがあっても勝つ、勝たねばならないと思っています。
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